こんにちは。すーゆーです。
別に外国人を外国に探し求めてチャットする必要はなく、国際交流は足元からもできるということは私はいつも思っています。
その昔、私の友人の家に友人の父親がフィリピン人の同僚を連れてきたからといって、物珍しさにみんなでこぞって見に行ったことがあったのですが、今はそんな時代ではないですね。
都会であれば、電車に乗っていればそこかしこに外国人がいるし、レジを打つ人は外国人、現に私が住んでいる東京23区のある区ではもう既に十数人に1人が外国人だというぐらいです。
山村にいたとしても、何らかの形で外国人と出会う機会はふえてきていると思います。
もはや「国際交流」とかた苦しく呼ばれる遠回りの儀式をやっている状況ではなく、もう身近に外国があって、知らぬ間にそれに接しているんですよね。
そういう状況の中、在日外国人の中にはもちろん日本人に囲まれ、日本人ばかりと楽しく愉快に日本生活をエンジョイしている人もいるかもしれませんが、私が知っている限りは逆のことが多いです。
日本に来たにもかかわらず、日本人の友人ができない、少ない、つくれない彼らの思いは切実で、チャット上でも友達になってくれないか、日本語の話す相手になってくれないかと言われたりすることは何度も何度もあります。（もちろん、変な誘いもありますが……）
ある日、私がいつものようにチャットをやっていると、ある香港人がコンタクトをとってきました。
彼は日本に留学してきたというのに、結局できる友達は外国人ばかりだし、日本人の友達はできやしないんだと嘆いているのです。だから、いつもチャットで日本人の友達を探しているんだと言ってきました。
私は、こういう現象を率直に残念だと思っているんです。だって、チャット上で日本人の友達を探しているんだったら、日本にいずとも、香港で生活しながら夜チャットに接続したって同じことはできるからなんです。
私は日本人と仲よくなりたいと切実に願っている彼らを何らかの形で応援したいなと思っています。
そういう彼らと会ったことがあります。友達がいない、寂しい、会ってお茶だけでもいいからと悲しい日常を語られたりすれば、さすがの私でも休日のランチを一緒にするぐらいいいかと思ったりもするんです。
でも、そうやって実際に会ってみたりしてみて、私は彼らと過ごしていてもそんなに楽しくないことに気がつくんです。どうしてつまらないんだろうと考えたとき、やっぱりチャット上でやりとりが成熟していないと会うに値しないんだろうとわかったのです。
そして今、私がチャットをしていて揺るぎなく考えていることは、「その場限り」のチャット友達とは、たとえ一瞬どんなにすばらしいやりとりが行われていたとしても、その友情には意味がないということなんです。
私にとっては、あくまでも会いたいと言われて会う人は「チャットを何度もやってきていること」なんです。回数はとても大事だと考えています。
びっくりされるかもしれないんですが、会うことが目的だとわかっている相手でも、「チャットを何度も」やっていれば私は会うこと自体は構わないと思っているぐらいなんです。
では、私が言うところの「チャットを何度も」という「何度」というのは一体何回か？。私はこういうふうに考えています。
自分がオンラインしている状況にもよるんですが、その相手と継続的にチャットをやっている記憶が日常的に存在し、数カ月以上自分の記憶の中に相手の名前が残るという状態のことです。もちろん相手にも自分のことを記憶してもらわなければなりません。それが目安です。
これはかなり厳しいハードルなんですが、この目安は全然変わらないです。文字列で情報を交換している以上、文字列の蓄積で相手を記憶したいのです。そして、会う前にチャット上で時間をあらかじめ共有しておきたいのです。
相手と自分をつなぐものが確固たるものじゃなければ、会うこと自体が不安になるし、それよりももっと重要なことは会ってもまた次に会いたいと思わないんです。文字列でのやりとりも培えない相手と会ったところで、一体それは何が目的なんだろうと私は考えてしまうのです。
冒頭の話に戻りますが――私は、彼の日本人の友達をつくりたいという切実な思いはわかったりもしたし、会ってもいいなと思ったりするんですが、結局、チャット３回（３日）ぐらいでその後音信不通になってしまったので、友達になることはあきらめました。