私は「手相は変わるよね?」と聞かれたら、「もちろん。変わるよ」というふうに答えることにしています。
これは事実であります。
そういうこともあって、私自身は、今現在手相を見たとしたら、その手相の有効期間のようなものはせいぜい鑑定前後3カ月というふうに考えていますし、そういうふうに言っています。
さて、手相の変わり方について具体的に言えば、主要3線については、感情線/頭脳線/生命線 の順で変化していくというふうに考えています。
手のひらの上の方が変化しやすく、下に行くにしたがって変化が少なくなっていくというふうに考えています。
特に感情線付近については、日単位でくるくると変わることがあります。
こういう場合は、何か身の回りの人との間で精神的な問題を含んだささいな問題が起こったのではないかと読みます。
それから、頭脳線が変わったというのは人生の区切り、境目の一つだろうと読みます。
頭脳線はゆっくりなので、変化を言い当てるということよりも、感覚として変わりつつある、過渡期であるというふうに読むことが多いです。
生命線の場合は、余り変わるということはないと思います。
あったとしても、それは線の途上に何かがあらわれるというだけです。
つまり、線が変わったということは相当なことが起こったと考えられます。
そのほか、自分の意思とリンクするものもあります。
運命線は、例えば将来について重大な決心をしたときに、突如としてあらわれることがあります。
これはそもそも論ですが、主要3線は先天的に出てきているものですが、運命線を代表とする線は、赤ちゃんなどには出ておらず、このような後天的な線の存在自体が手相の変化を証明するものだと思います。
というわけで、手相は変わるのですが、ただし、私は「手相を変えて幸せを手にしよう」というような考え方には反対です。
手相の変化は予知としてあらわれますが、あくまで結果です。
あらかじめ、小指と人差し指をくっつけることで運命線をはっきりさせようとか、カッターでいいしわをふやそうとか、そういう手相のしわのつくり方に対しては、私は懐疑的です。
それに手相を急激に変えてしまうような生き方の変え方というのは本当に恐ろしいと思います。それなりの覚悟がある人以外はよした方がいいと思います。
これは、別に手相に限らずに、人相にも言えることだと思います。
手相を帰るのではなくて、自分の価値観や生き方をかえていくことで手相をかえていくというアプローチをとっていくことの方が順当な考え方だと思います。
手相は変わっていきますが、それは、自分の日々の生活の努力の中で、自分が手相が変化したと気づかないぐらいの速度でゆっくりと変えていく方がいいでしょう。
手相の鑑定の仕方の基本として私が考えているのは、手のひらの座標で鑑定するということです。
例えば、手の中央(火星平原)から中指のつけ根(土星丘)までだから、こういう運勢だという考え方です。
もちろん、最初手相をいろいろやり始めた高校時代は、形から(例えばラッキーMだからこうというようなこと)入っていったわけですが、次第に、時間とともに経験とともにこういうふうになっていきました。
重要なことは、座標で見始めたとき、私の手相が本当に当たり始めたことなんです。
そして、そのうち、文章で鑑定を言えるようになりました。その言う文句は、最初は手相の本をそのまま覚えたような文句でした。だから、「現実主義者ですね」とか「才能があります」というようなことしか言えなかったのです。
でも、次第に手相の本で覚えた文句は私の頭の中で咀嚼されて、もちろん何度もそんなに本を読み込むわけではなかったですから、イメージとして記憶されて、それをもとに人の価値観に合わせて内容を変えて言うようになりました。
つまり、人の価値観に合わせて内容を変えるということは、これは、手を出してもらうと同時に何らかの話をしてもらわないと当てられないという現在の私の手相の思想につながっていったということです。
そして、そうこうしているうちに、そうやって頭で手相の本をイメージして鑑定結果を言い出すということをせず、頭で考える時間が飛んでいる自分に気がつくことがありました。
手相を見て話しているうちに、何となくわかってくるものがあるのです。
それを、私は自分自身で「神がかり的に口から出てくる」と宗教めいた説明をしますが、これが一番よく当たります。
しかし、いつもそういうわけではないというのが残念な話です。
これがいつもできれば、私はいつでも職場をクビになっても街角で占い師ができると信じております。
手相占い師って、手相を見るとき、どういうふうに頭を使ってみているんでしょうね?。ぜひ聞いてみたいところです。
あるいは、私と同じような経験がある人がいたら、教えて欲しいです。
(これは、マニアックすぎて、私だけかもしれません)
手相を見ると、その人の性格や将来や過去や現在を予想できるということと反対に、その人の振る舞いを見て、その人の手相を予想するということができるか?。
私はできると思っています。
だから、私は手相を見るだけじゃなくて、手相を見なくても、相手の行動から何となくその人の手相はこうではないかという想像します。
何か感動するドラマや映画や小説や漫画を読んでいると、その登場人物の手相を想像したりすることもあります。
そして、実社会においては、できあがった、その仮の手相をもとにして
この人にはこういう行動をする傾向があるだろうというのを予測します。
そうやって、好みの傾向がわかれば、対人関係も円滑か?
ここまで来ると完全にオタクですね。
でも、実際私はそういうことをやることがあります。
手相には、大きく分けると、東洋手相術と西洋手相術があります。
手相というのは天竺ででき、それが東に行って東洋手相、西洋に行って西洋手相になったという説がありますが、私も、それを支持するものの一人です。
東洋と西洋の違いについて書きます。
西洋のものは手相を座標で読むということが中心になります。
これは、非常に合理的です。法則性もしっかりしていまして、応用がきくので、勉強すればするほど徐々に進歩していきます。
ちなみに、今まで私が書いてきたのは100%西洋手相術です。
東洋のものはというと、形で読もうとすることが中心です。
もちろん、座標で判断するということもあるのですが、基本的には、一つ一つ覚えていないと何もできないのです。
形を覚えればいいという意味では簡単なのかもしれませんが、星(*)が出たら、しわが出たらというのならわかるのですが、三角形が出たら、魚が出たら、亀の形が出たら……という話で、そもそもどう判定すればいいのかわからないのです。その形自体に無理があったりします。
恐らく、この辺は、天竺から東西に分かれていったときに、手相への考え方も違う方向性で進展したからこうなったのだと思うのですね。
西洋の方では、手相は、貴族のお遊びの延長として、あるいは人選上のデータとして使われることもあったようです。
東洋の方では、手相というのは、庶民が見るというものではなくて、まつりごとのために使われたようです。
恐らく亀のこうらを焼いて云々というのと同じような使い方をしていたのでしょう。
ちなみに、今現在、書店に並んでいる本は完全に西洋手相術をベースにしたものです。
東洋手相術を知りたい場合、古い本に当たらなければなりません。しかし今現在このような本に出会える機会は皆無です。
石川啄木じゃありませんが、「じっと手を見る」瞬間、そういうときは皆さんはどういうことを考えていますか?
「手相を見て!」と言われて感じることですが、手相を見てほしいと願う人には二種類のタイプがあります。
簡単に言えば、
1お遊び、好奇心
2深刻な悩みがある
初対面で私が手相をやっていると知っている人、気づいた人は、たいていが好奇心や興味などから手相の話をします。もちろん、知っている人でも、思いついたように手相の話をしたりしますが。
しかし、次第に、真剣に鑑定結果を言い出したり、(それが当たっているという感覚を持たせる結果になったり、)私と何度も遭遇したりしているうちに、だんだん話題は2へとシフトしていきます。
そもそも、見ていくうちに質問が具体的になる人、リピーターというのは占い好きや冷やかしというよりも、それなりに悩みを持っている人間として認識する必要があると思っています。
そういうときは相手をどう見ていくか?
まず、深刻に悩んでいて悩みを言ってくる人の悩みというのは実はそんなに深くないという感覚で見ます。決して本人をばかにしているわけではなく、そういう感覚を持って見るのです。
非常に矛盾しているかもしれませんが、本人が悩むよりも周りの事態の方は深刻になっていないことが多いと思っています。そういうときには、周りを見てからでも深刻に悩むのは遅くないのではないか、自分がやるべきこと、置かれている状況をちゃんとわかっているのかというふうに言います。
あるいは、悩みをちゃんと言えている場合には、それは恐らく本人が悩みの7割から8割は解決できているだろう、あるいは悩みを解決するための処方箋を持っているだろうというふうに解釈します。そういうときには、その処方箋を大切にする方向でアドバイスします。
それから、細かい話に入っていきます。
しかし、そんなふうな小手先ではでは、本当に深刻なとき、どうするか?
そのときは、今後の行き方、人生の方向を総合してみて話の内容を変えます。私の場合、(よくないのかもしれませんが)確かに深刻だねというふうに感想を言ってしまうことの方が多いです。
陰と陽じゃありませんが、禍福はあざなえる縄の如しで、不幸と幸福というのは因果関係があり、いいときもあれば悪いときもあるので、この時期は仕方ないよと思ってしまうのです。
あるいは、深刻なときは、その人の行き方の分岐点でもあると思うのです。だから、冷静に現状を認識できるようにできる話をします。その人の力になれるような話をしていきます。
私は幸福な人ばかりを見ているから、こんな軽いことが言えてしまうのかもしれません。
しかし、今だけがすべてではなくて、過去があり、現在がある、そして未来もあるという中でのある意味での楽観性と、現在悩んでいることが将来にどれだけ響くかという非常に大事なこと、この二つを加味して見ることが大事だと思うのですね。
皆さんは、どう思いますか?
こんなことを書くと、非常な偏見を生むかもしれませんが、私はよく健康な人は運勢がいいというふうに読んでしまいます。
では、健康な人の手相とはどういう手相か?
主要3線がはっきりしている。
生命線のカーブが親指を中心点と考えて、しっかりと描かれている、そこの肉付きがしっかりしている。
親指が指としてしっかりしている。
手全体として横に細い線がたくさん出ていない。
などが挙げられると思います。
ちなみに、はっきり、しっかりというのは濃く、強く、太くという意味ではありません。見えている、余計な線がないということが重要です。手相は個人差があるので、自分の手の中で相対的にはっきりしている線という感覚で見てください。
では、親指のない人は不健康なのか?という問題もあります、親指と健康の因果関係はいまいちつかめていません、それはさておき、これらのことで注目すべきは、
手全体として横に細い線がたくさん出ているかどうか
です。
この線が健康を害し、運勢を邪魔している線だというふうに私はよく読みます。
病は気からではありませんが、私は、気力があれば、健康になり、運勢も上がるかな?というふうに思ってしまうのです。
そして、逆に、健康さえあれば、運勢が上がるとも言えるかなと解釈しています。
かつて私が仲よくしていた女性がいました。彼女と毎週一回会うことを楽しみにしていた私は、あるときからその彼女がいなくなってしまったことについて非常に気にしていました。
しかし、その彼女がいなくなってしまった理由をほかの人からよくよく聞くと、「彼女はあなたの言ったことを信じて、彼と結婚したから今ここにはいない」とのこと。愕然としてしまいました。私が何げなく休み時間の雑談として見た手相、私の言ったことはそれだけのインパクトがあったのかもしれません。(もちろん私はうそを言ったわけではないので、彼女のその選択は間違いではないと思いますが。)
自分の言うことが非常にインパクトがあるのだということがわかり、改めて自分の言っていることの意義のようなものを感じた次第です。
こんなことを踏まえ、手相鑑定を初めとする占い鑑定のインパクトに対する受けとめ方について二つ書きます。
第一に、手相という占いにある程度の理解を示すこと。そのポーズをとること。
自分が手相を見せた以上は、あくまでも手相を見せてこちらに鑑定を言わせることをしている以上は、見ている本人の前で手相をばかにする行為はおやめいただきたいと思う。ただで見ていると、そういう概念が抜けている人をよく見ます。
細木さんというかの有名な占い師さんは、彼女の著書を読んだり、何回か勉強会に出た人にしか占いをしないという話を聞いたことがあります。これはオーバーかもしれませんが、自分のやっていることに対する理解というのは必要なんだろうと思います。
もっとも、当然のことですが、市井には占いをうのみにして信じ込んでしまう人、全く信じないし気にしない人、無関心を通り越して占いをしている人をばかにする人などなどのいろんな人がいることに対しては異論はありません。
第二に、責任の所在についてです。手相の鑑定結果について一喜一憂することは手相を見る側の責任ではないということです。もちろん芝居で言っている場合には責任は私にあるのかもしれませんが、そういうことは非常にまれです。私の場合は手を見ると口に出てくるわけで、芝居をすることが難しいです。
つまり、手相を見せた以上はどんな内容のことを言われても仕方ないと思う気持ちを持ってほしいのです。もちろん占う側としても、レトリック、言い方などで配慮すべき余地はあると思いますが。ただで見ているとそういう面が欠けている人を見かけます。
例えば、悪いことばかりを言われて、その悪いことが実際に起きたとしても、占いした人間を恨むというのは筋違いです。逆に幸福なことが起きたとして感謝されても、それは個人的にはうれしいことですが、手相見としての私は別にそれをねらっているわけではないのです。それはあくまでも自分の選択の結果の帰結であり、占いをする人間の責任ではありません。
最初の彼女の例に戻りますと、私の想像ですが、彼女は多分そのときに気になっていた男性がいて、迷っていた。そのときに私からその男性をほのめかす話をされたことが結婚に直結したのかもしれない。私の手相の受けとめ方としてはそれだけのことなんだと思います。でも、これがベストな受けとめ方なんだろうと思います。
占い師から言われた言葉をどういうふうに考えていくかということ、どういうふうに生かしていくか、それを自分とどうやって結びつけていくかということが実は大事です。手相という占いそのものをばかにしてみたり、鑑定結果に一喜一憂するのではなく、その受けとめる咀嚼力を皆さんに養っていただきたいとよく思うところです。
「流年法」というのは、手相によって年齢を知ろうという試みのことです。 線の位置を見て、ここならば何歳、ここならば何歳というふうにわかるというわけです。例えば、皆さんは生命線が長ければというふうに言いますが、それは、まさに長さによって年齢をはかっているということですね。 では、どういうふうにこれをみるか?。私は西谷さんの本の流年法を参考に見ることにしています。西谷さんの流年法は彼自身が非常に当たるというふうに自画自賛をしていることを考慮しなくても、非常によく当たるしわかりやすい方法だと思います。 流年法を使ってどうするかといいますと、その該当年次に何らかの線があったり島があったりスクエアがあったりした場合に、そのときには何かがあるというふうに読んだりします。 けれども、非常によく当たるとおっしゃる西谷さんでさえ、流年法は慎重に見ろというふうに言われています。具体的に片手だけで判断するのではなくて両手にちゃんとその証拠があるか、生命線だけでなくて運命線にもその証拠があるかなど細かく見てから答えを下すことが大事なようです。 ちなみに、彼の流年法では、生命線と運命線についてのみ言及されていますが、研究者によっては感情線や頭脳線、結婚線にも流年法があるといい、その方法を提示している方がいらっしゃいます。結婚線はともかくとして、感情線や頭脳線でどう読むのか、読んだことで何がわかるのかというのはいまいち不明だったりします。読み方がわかる人は教えてください。
こう書くと石川啄木の一説を思い出すのは私だけか?。
つらいとき、ふと手を見てしまうあなた、特に、そういう思いを持ってこのページを見つけたあなたを思って書きます。きっとそんな人もいることでしょう。
私にも、もちろん過去実に悲しくて悲しくてたまらないことがありました。
そんなとき、私は手を見ました。自分の手相を見ました。もちろん把握しまくっている自分の手相であるわけですし、手相の知識もある程度あります。
しかし、実は、手相というのは毎日のコンディションでくるくる豹変するものではないので、日々のくるくる変化する悩みについては全く打つ手なしなんです。手相は日替わりの悩みについて日替わり星占いのようにメニューをたくさん持っているわけではないです。
そう考えると余計落ち込んでしまうのですが、手相を見る上で基本的なことがあります。それは、落ち込みや悲観的な考え方は自分の運勢をより落とすだけだということです。私は、本当にのたうち回りながら、数ヶ月もかかりましたが、ひどく落ち込みながらも自分の生活を建て直すようにしました。
人は失意だけを見て生きていたとしても、それでも前進しなければならないんだということ、そしてどう生きていくかということを実践すること、これは多分手相を見るということでは解決は難しいなと思います。
手相というのは、一瞬にあらわれる凶相や吉相以外は自分の人生を今すぐ立て直せるエネルギーというのは実はないような気がします。
手相見があなたの境遇を見て非常に力強い言葉を言ったとしても、それは手相の力ではなくて、恐らく手相見のカリスマなんですよね。(もちろん、あなたの手相を考慮に入れた上で言っていると思いますが。)手相はあなたの人生に示唆を与える存在であったとしても、手相自体には何かを治癒する能力はないと思います。
結局今悲しみから立ち直るのは今手元に残っているあなたの力がメインです。
立ち直るために周りに大迷惑をかけたり、醜態をさらしたり、のたうち回ったり、地獄を見たとしても、それはそれ。漠然とでもいい、でもやっぱり前進できているんだという自分を信じていくしかないのです。
皆さんは、どう思いますか?